著者のコラム一覧
下山祐人あけぼの診療所院長

2004年、東京医大医学部卒業。17年に在宅医療をメインとするクリニック「あけぼの診療所」開業。新宿を拠点に16キロ圏内を中心に訪問診療を行う。

救急搬送となった男性患者… 息子がその付き添いを拒んだ理由

公開日: 更新日:

 ある日私が訪問診療でご自宅を訪問すると、男性の患者さんが廊下で倒れている姿が目に飛び込んできました。ベッドがある部屋からトイレへと続く廊下です。幸いなことに意識はしっかりしています。

「倒れていたのはいつからですか? ご飯食べましたか?」(私)

「昼ごはんは食べてからでした」(患者)

「それじゃあそんなに長くなさそうですね。トイレに行こうとして倒れて転んで動けなくなった?」(私)

「う~ん」(患者)

「じゃあ倒れたのはさっきですね」(私)

「でも私にしては長かった」(患者)

「そうですね。息苦しいとかありますか?」(私)

「少し……」(患者)

 サチュレーション(血中の酸素飽和度)の検査を行ったところ、健康な大人で95%前後ある値が83%と比較的低く、酸素を取り込めていない状態。具合も悪そうで、浮腫が強かったこともあり、このままご自宅に置いておくことはできないと判断、ひとまず病院へ救急搬送することにしました。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    西武ならレギュラー?FA権行使の阪神・原口文仁にオリ、楽天、ロッテからも意外な需要

  2. 2

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  3. 3

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  4. 4

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  5. 5

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  4. 9

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇