認知症や大腸がんのリスク増…「腸漏れ」を改善させる食事のススメ
ほかにも、炎症を起こす部位によっては高血圧、糖尿病、気管支喘息、大腸がん、心筋梗塞、脳梗塞を引き起こす危険がある。
腸漏れが起こる原因のひとつがタンパク質不足だ。腸の細胞は、タンパク質を原料にしてつくられている。とりわけ腸の粘膜は再生が早く、小腸で3日、大腸では10日程度といわれている。
「ところがタンパク質が不足すると、材料が不足して腸の細胞が再生できず、腸粘膜のターンオーバーの周期が乱れて、『腸細胞が老化↓腸内環境が悪化』といった悪循環を招くのです」
実際、日本人の8割がタンパク質不足と報告され、それと同等数が腸漏れの状態と推測されている。
■まずは5日間のグルテンフリー
腸漏れを起こさないために注意したいのが「食事」だ。
「中でも『小麦』と『乳製品』に気を付けてください。小麦に含まれるグルテンは、糊のように粘り気が強く、腸壁に張り付いて腸内に長くとどまりやすい。また、乳製品の主成分となるカゼインの成分にはα-カゼインとβ-カゼインがあり、前者は人体で消化できません。とりわけ牛乳に多く含まれるのはα-カゼインであることから腸に炎症を起こして細胞同士の隙間を開きやすくさせるのです」