「麻薬探知犬」に落第した犬が台湾地震の捜索で大活躍!人懐こい性格で「台湾の誇り」と人気に拍車
4月3日に発生したマグニチュード7.4の台湾東部沖地震の救助活動で、1匹の捜索救助犬が話題になっている。
注目を集めているのは高雄市特別捜索隊に所属する8歳のラブラドールレトリバー「ロジャー」だ。地震発生4日目の6日、大規模な土砂崩れが起きた東部花蓮県の太魯閣(タロコ)渓谷に入り、瓦礫の山の下に埋まっていた女性(21)の遺体を発見した。捜索の様子を撮影した動画と写真が陳其邁・高雄市長のフェイスブックなどに掲載され、注目を集めた。
ロジャーが台湾の人の心を掴んだ理由のひとつは、その経歴。もともと「麻薬探知犬」として訓練を受けていたが、遊んだり食べたりするのが大好きで、あまりに人懐こいために違法薬物を探知する作業に集中できず、すぐに落第。
しかしその資質は人命救助に向いているとして、1歳の時に救助犬訓練所に転校。IRO(国際救助機関)の「高級瓦礫捜索認証試験」に合格し、2018年に、やはり花蓮県を襲ったM6.4の地震で捜索救助犬としてデビューした。以来、これまでに7回の捜索救助活動で活躍してきた。