パラサイト不倫2人目の“標的”はあの女のFB友達…40代婚活セミナー講師がもくろむ復讐プラン #2
これまでのあらすじ
【不倫依存~婚外恋愛を謳歌する男女】
悦子さん(48歳婚活セミナー講師/既婚子供アリ)は「リッチな成功者の男性」「承認欲求高めのハイスぺ男性」としか不倫をしないと割り切る野心家だ。
ルックス磨きも怠らず「美魔女」と形容詞していい彼女の最初の不倫相手は、実業家で経営コンサルタントの稔さん(60歳/既婚子供アリ)。
彼にはビジネス面と経済面でバックアップしてもらい、婚活セミナーの開催や個別カウンセリング、婚活本の出版を達成。そのうえ、彼の恋人兼秘書として海外に行くなど、仕事と婚外恋愛を満喫していた。
そんな悦子さんだが、稔さんが切れた時の「ストック要員」として、新たな不倫相手を探し始めて…。
気になる続きの前に、第1話はコチラからお読みいただけます。
そのまま客室に行くことも
悦子さんは語る。
「FBでは、日々たくさんの友達申請リクエストが来るんです。私の仕事や経済面を支えてくれそうな男性ならOKしますし、私自身も『実業家・起業家』『会社のトップ』などの男性には、積極的にラブコールをしましたね。
例えば、『はじめまして。婚活セミナー講師として活動している悦子と申します。〇〇さんのご活躍に大変興味を持ち、お友達申請をさせて頂きました。よろしくお願い致します』などとメッセージすると、その日のうちに承認されることが多かったです。
OKをもらったら、何度かメッセージのラリーをして、『一度会ってお話ししませんか?』とお茶に誘うことから始めました。ほとんどの男性が『お会いする場所は悦子さんに合わせますよ』と気遣ってくれたので、白金台の自宅マンションから近いシェラトン都ホテルやウェスティンホテル東京、ホテル雅叙園東京などのティーラウンジが多かったですね。
男性とは2時間ほど話し、ビジネスの拡大や経済面を支えてくれそうな人、そして生理的に嫌いじゃないタイプなら、『もっと2人きりで話したいです』とニッコリ。で、そのまま上階の客室に…と言うこともありました」
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とにかくステージアップをしたい
もっとも、残念ながら稔さんを上回る男性はいなかったそうだ。ビジネスのバックアップや「月々のお手当」の話を持ちかけると、「最初からそれが目的だったの?」と呆れられたり、「悪いけど、仕事と恋愛は切り離したい性格なんだ」と冷静に断られることも。さらには「金と引き換えになんて、最低な行為だ」などと罵る人もいたという。
悦子さんは語る。
「断られた場合は、『わかりました。ご縁がなかったということで』と潔く引き下がり、SNSもブロックしました。私はとにかくステージアップをしたい…目標は実にシンプルなんです」
悦子さんは、縁がなかった男性とは二度と連絡は取らず、婚活セミナー講師の仕事をする一方で、スポンサー探しに明け暮れる。
「気持ちを切り替えて、SNSでの投稿にも励みました。美肌アプリで『盛った』美しい自撮り写真とともに、打ち合わせや男性とのデートで訪れた高級感ある店内の画像をアップ。投稿文は『今日は優雅なティーラウンジでビジネスの打ち合わせ』とか『やったー! 新プロジェクトが決定! 近日中に皆様にお知らせします』などと、ビジネスの充実と自分の美しさをアピールしました」
アンチコメントが
加えて、キラキラ投稿にも反感を買わぬ努力もしていた。
「SNSは『近況報告』と謳っておきながら『自慢』も多いですよね。男性なら『高級グルメ・海外旅行・仕事の成功・夫婦仲の充実・子供のお受験合格・ゴルフ・書籍の出版や重版・勉強会で自分磨き・上質な仲間との交流・自分に酔いしれた人生論』など。
女性なら『美肌加工でキレイな自分・お仕事充実・美女ランチ会・予約の取れない店での食事・子供の成長自慢・会員制のパーティに参加・芸能人との2ショット・海外旅行』など。私もそうですから、見てて笑っちゃいます。
ただ、私の場合、他の人の投稿にもこまめに応援コメントをしているため、周囲からは『さすが悦子さん! 素敵』など、好意的なコメントがほとんどです。そして、デートをした男性のことはいっさい書きません」
SNS投稿に費やす時間は「一日平均5時間」という悦子さんだが、ある日、明らかにアンチと見られるコメントに眉をひそめた。
マウント女に復讐を
「稔さんが連れて行ってくれた高級寿司店でのことです。翌日、『半年待ちのお寿司屋さんでビジネスディナー。どれも美味しくて、心も胃袋も幸せ♡』との投稿に対し、知り合いの美魔女・真美さん(52歳インフルエンサー/既婚子供アリ)が、『この店、最高ですよね。ところで、店の大将は2ショット写真に応じてくれなかったの?』と書き込みがあったんです。
しかも、ご丁寧に真美さんと大将の2ショット写真が貼付されていて…撮影場所がエントランスだったので、わざわざ見送りに来てくれたんでしょう。分かりやすいマウンティングに、一瞬にして、心が搔き乱されました」
考えた末、「当日は満席だったので、お見送りは辞退したんですよ」と返信したが、誰もが閲覧できるSNSで恥をかかされたことに悦子さんの怒りは収まらない。
悦子さんは、真美さんに復讐をもくろんだ。
「マウンティングしてきた真美さんは、過去にミセスコンテンストの受賞歴がある正真正銘の美魔女です。あからさまにマウントを取ってきたため、FBで彼女の『友達一覧』を眺め、そこからスポンサーを見つけることにしました。
稔さんとは相変わらず『ビジネスのバックアップと婚外恋愛』で過ごしましたが、彼が体調不良を理由に、逢う頻度が減ってきたこともありますし…早く新しいスポンサーを探さなくちゃと焦るばかり」
65歳のリッチな投資家男性をゲット
そんな折、真美さんの友達一覧に載っていた男性から友達申請が入った。
「投資家の誠一さん(65歳/既婚子供アリ)です。過去の投稿を見ると、外資系の金融業に勤めたのち、現在は投資家として悠々自適な日々を送っているようです。
タワマンに住み、年の3分の一は海外旅行をしているとてもリッチな男性。すぐに目黒の雅叙園東京のティーラウンジでのデートにこぎつけました。2度目のデートで男女の仲になり、ビジネスのアドバイスもしてくれるようになったんです」
こうして、稔さん・誠一さんという「2大スポンサー」を獲得した悦子さんは、さらなる飛躍を狙う。同時に、毎月「性病検査」をしなければいけない生活も強いられた。
次回に続く。
(蒼井凜花/作家・コラムニスト)