能登・白米千枚田は「地震以上の被害」…復旧半ばに“100年に1度”の豪雨が追い打ちかけた
「例年稲作の作業は3月ごろ始めますが、当時は白米町の住民も2次避難のさなか。ライフラインも開通しておらず、環境、人員ともに不足し、耕作を行える状況にはありませんでした。その中で関係各所と力を合わせ、農地の復旧、耕作者の作業、住環境を含めた調整・整備を行い、関係者と試行錯誤を重ね、手探り状態で復旧に当たっていた直後の豪雨被害でした」(同前)
100年に1度とされる想定外の豪雨がもたらした被害は、直接的な棚田の崩落、水利施設がある近隣山地の土砂崩れ、さらには白米町にも直接的な被害があり、正確な被害の把握は「まだ終えていない」(同前)という。
「農地の復旧後も実際に田植えを行うと田の泥田化や水がたまらない、水温の変化による発育不良などが起きていました。(今回の豪雨被害は)白米千枚田・稲作といった観点で見ると、地震以上の被害になると思われます。住民の安全確保も終了していない状況であり、農地の復旧につきましては現時点では(関係各所と)協議などは行えていません」(同前)
自然災害は約400年もの歴史をもいとも簡単に壊してしまうのか。復旧を切に願う。