球団は大減俸にニンマリも…「中日選手の副作用が心配」と専門家
「結果が出ないと年俸を減らされる。野球界では仕方のないことです」
評論家の山崎裕之氏がこう言う。20日、谷繁捕手兼任監督が6000万円減の1億3000万円で選手契約。中日は全選手の契約更改が終了(FA宣言した中田賢は除く)した。落合GMが就任した中日は、谷繁監督を筆頭に軒並み選手は減俸処分。総額で約8億円の人件費が削られたことになる。
落合GMは大幅コストカットについて「あなた(記者)たちには関係ない」とノーコメントだったが、選手、監督として実績のある落合GMでなければ、こんな大胆なことは、まずできない。前出の山崎氏が言う。
「中日は他球団と比べて、選手にとっては優しい処遇をしてきたと思う。ベテランが多く世代交代が必要な中で、落合GMを連れてきて、大幅な人件費削減ができた。これからどう補強するかなど課題もあるが、親会社、球団とすれば、ひとまず大成功でしょう」
<落合GMはカルロス・ゴーンになれるのか>
落合GMによる「8億円の圧縮」で思い起こされるのが、日産自動車のカルロス・ゴーンCEOだ。ゴーンCEOは当時、経営危機にあった日産で組織改革を断行。大量のクビ切りや下請けを犠牲にするなど、いろいろと問題はあったにせよ、日産の業績をV字回復させた。ゴーンCEOは代表権のある社長であり、落合GMとは権限の幅が違うものの、改革期の舵取り役として、落合GMは「中日のゴーン」になれるのか。