来季は打撃コーチ就任 引退の森野は“中日復活”のキーマン
「納得できない打撃が2、3年続いた。ここが限界、悔いはない」
中日の森野将彦(39)が24日の広島戦で21年間の現役生活を終え、バットを置いた。来季は打撃コーチに就任、将来の幹部候補である。
東海大相模から1996年ドラフト2位で入団。二軍時代は仁村薫、徹兄弟に基礎から叩きこまれ、一軍に昇格してからはスター選手だった立浪(現評論家)から三塁のレギュラーを勝ち取った。当時の落合監督から失神するほどノックを受け、練習前に点滴を打ったこともあった。
中日は落合監督時代の2000年代中盤から10年代初頭に黄金時代を築いた。野手はこの森野や井端(現巨人コーチ)、荒木といった核になる生え抜き選手がいた。今季2連覇を達成した広島は菊池、丸ら生え抜きが出てきて強くなったが、10年前の中日もそうだった。
今の中日は森野のような高卒の生え抜きレギュラーが少ない。5年連続Bクラスの低迷は、育成が滞ってきたツケだ。
森野は二軍で下積みを経験し、10年目にレギュラーを掴んだ苦労人。二軍の重要性も知る男は数年前、こんなことを言っていた。