関西圏から勧誘 花咲徳栄の岩井監督に聞く「選手集め」
「生駒ボーイズの石田監督が、僕の東北福祉大時代の先輩なんです。その縁もあって、以前から懇意にさせてもらっています。だから、当時も井上を見に行ったわけじゃない。生駒ボーイズは監督の厳しい指導もあって、野球はもちろん、物事に取り組む姿勢なども熱心に教育されているチーム。そのとき、たまたま4番を打っていたのが井上です」
――最初の印象は?
「打撃が粗かったり、フォームにクセがあるとかいろいろ思いましたが、将来的に右の大砲になれる逸材だと。確かにスモールベースボールも大切ですが、大砲がいないことには甲子園では勝ち上がれませんからね」
■選手が監督やチーム方針に合わせる
――関西圏で争奪戦になる中、埼玉県の花咲徳栄に進学。何か決め手はあったのですか。
「常々思っているのですが、中学生は子供です。あの高校のユニホームが格好いいとか、甲子園に行けそうだからとか、先輩がいるからとかを進学理由に挙げるケースが多い。でも、そういうことじゃない。あの高校に行けば、自分を成長させてくれるんじゃないか。そういう理由で進学先を選ぶべきではないでしょうか。ウチはポジションに関係なく、プロ野球選手も出ている。そうしたことは井上だけでなく、勧誘する子には話しています」