貴乃花が後援者を激怒させた 巡業部長時代の“居留守”事件
たまに口を開けば、「別に」とか「特にありません」という生返事くらい。横綱審議委員会の最中に終始、スマホをいじっていたことも。暴行事件における日馬富士、その場にいた白鵬、鶴竜の責任を協議するための横審(昨年12月20日)で、北村委員長から「貴乃花の言動は非難に値する。これは横審全員の意見です」と異例の非難をされたのも、日ごろの言動が無関係とは思えない。
そんな貴乃花が理事会で雄弁だったのは、宗像元外部理事と一緒になって執行部を批判したときくらい。声を荒らげ、容赦ない罵倒を執行部に浴びせていた。しかし、それも宗像元外部理事の尻馬に乗るような発言ばかりだったという。
「貴乃花は裏金顧問こと小林元顧問とグルになって、ある会社の社債を70億円分買わせようとした。『これは法律で決められていることです。内部留保がこんなにあると受け取られてしまう。スポーツ庁や文科省にも指導されてます』という小林のウソを援護する形で、八角理事長(元横綱北勝海)に迫っていた。その小林がクビになった直後も、『あの人を辞めさせると怖いですよ』と理事長をドーカツしていた」(別のある親方)
八角理事長がクビを縦に振らないと、小林や山響親方(元前頭巌雄)らと組んでクーデターを画策。要するに、理事の地位を利用して、私利私欲を満たそうとしていただけだ。仕事もせず、我欲優先では改革も何もない。貴乃花に欠けていたのは「大義」の2文字だ。