原監督はG史上最多の1067勝 なぜ他からオファーがない?
長嶋監督は巨人の監督勇退後、1982年に大洋(現DeNAベイスターズ)、王貞治監督は1994年にダイエー(現福岡ソフトバンクホークス)、藤田元司監督(故人)は1997年に千葉ロッテマリーンズから、その手腕や人気を買われて正式に監督就任要請を受けている(受諾したのは王監督だけ)。
ところが、原監督は勝ち星だけでなく、昨年までの監督13年でリーグ優勝8回、日本一は3回と3人を上回る実績を残しているにもかかわらず、なぜか他球団から招聘された話は聞かない。
近年、高く評価されているのは複数球団を優勝させた指揮官だ。野村克也監督(故人、南海=現ソフトバンクホークス、ヤクルト)や星野仙一監督(故人、中日、阪神、楽天)がいい例だ。
ユニホームを脱いだ後、他球団から誘いがあるのか、そしてそこで結果を出せるのか。それとも豊富な戦力の巨人だから勝てただけなのか。原監督の本当の評価はまだ定まってはいないと思う。
▽富岡二郎 スポーツジャーナリスト。1949年生まれ。東京都出身。雑誌記者を経て新聞社でスポーツ、特にプロ野球を担当。