肥後かおりプロ<3>女子ツアーはプレー進行が遅いのでは?
■ちゃんとゴルフ指導できるように勉強中
クラブを握らない時間が中心となったこの10年間で、肥後は新たな人との出会いや学習機会に接し、今後の人生展望を切り開いている。
「食生活アドバイザーの資格を取ろうと、ユーキャンの講座に通ったり、高校卒業以来三十数年ぶりに試験勉強もやったりしました。ゆくゆくは調理師試験にも、と考えたこともあるんですよ」
JLPGAティーチングプロC級資格を持つが、コロナ禍の20年末からは自らの体調ケアで知った、人間は体の使い方で4つのタイプに分けられるという「フォースタンス理論」を本格的に勉強中だ。
さまざまな出会いにより、「50歳を越えてから友達が増えたこともうれしい」と表情も明るい。
コロナ禍は「安全で健康的な」ゴルフ場へ男女を問わず若い一般ゴルファーを呼び込んでいる。
「もともと私は(野球の)長嶋茂雄さんと同じ感覚タイプで、ゴルフについて聞かれても『バーンと打って、スコーンと沈めればいい』みたいにしか答えられなかった。ゴルフを始めた人にはプレーファストを含め、きちんと言葉で教えることができるように勉強中です」
新しい生活様式、時勢が起こしたゴルフ人気、肥後プロの人生スタイルも変革中だ。
(構成=フリーライター・三上元泰)