もし松坂大輔が横浜に入団していたら…チームの歴史も私の歴史も変わった
と、答えたのを覚えている。悔しかった。
■松坂本人と話をしたら…
今年、松坂ともドラフトの話をした。
「あのときもし、横浜に入団していたら、おまえの歴史も変わっただろうけど、オレの歴史も変わってたよ。おまえさえ引き当てていれば、オレが3年でクビになることもなかったな」
松坂は「そうかもしれないですね」と言い、2人で笑った。
2015年に日本球界に復帰してから成績が伴わなかったのは確かだ。首と右肩の故障に苦しみ、わらをもつかむ思いで全国の病院を回った。
そういう状態でいながらしかし、18年には中日で6勝(4敗、防御率3.74)を挙げて復活。前年までのソフトバンク3年間で一軍登板1試合のどん底から蘇った。怪物の怪物たるゆえんである。
思えば、西武時代もメジャー時代も、故障や不振でもうダメか、ということが何度かあった。しかしその都度、再起を果たした。死にかけても、必ず復活するから「怪物」なのだ。