美肌だけじゃない コラーゲンは「膝痛」「血糖」「血圧」に効く
つまり、コラーゲンを摂取すれば、“体にいい効果”が期待できるということ。研究でもそれが表れている。では、具体的に紹介しよう。
■関節痛
39~65歳の32人を2群に分けて、一方にコラーゲンを1日10グラム、13週間取ってもらったところ、6割が「膝関節症がよくなった」と答えた。プラセボ群は8割が「変化せず」だった。
「ジペプチドが骨芽細胞や軟骨細胞を活性化し、健全な軟骨や骨となる。膝関節痛がひどい人に、というより、予防として役立てればいい」(真野教授)
■糖尿病
マウスを使った実験だが、コラーゲンペプチドをヒト換算して3グラム与えたマウスと、そうでないマウスに、経口グルコース負荷試験(血糖値を調べる試験)を行ったところ、コラーゲンペプチドを与えたマウスの方が血糖値の上昇が低かった。
「ジペプチドが腸管に存在する酵素DPP-4の働きを阻害します」(摂南大学理工学部生命科学科・芳本忠教授)
DPP-4はインスリンの分泌を弱め、2型糖尿病を引き起こす。コラーゲンがDPP-4の働きを阻害するということは、2型糖尿病のリスクを下げるということだ。ちなみに、現在、化学合成したDPP-4阻害薬が2型糖尿病の治療薬として使われている。