【血友病】荻窪病院・血液科(東京都杉並区)
血友病の多くは幼少期から症状が出始め、一生の付き合いが必要な病気だ。そのため、整形外科、リハビリ、栄養士、ソーシャルワーカー、臨床心理士らと連携したトータル的な包括医療に取り組んでいるのも同科の特色だ。血友病で特に問題になるのは、関節内の深部出血。繰り返すと、関節組織が破壊される関節症を引き起こす。
「定期補充療法が普及したいまは、関節内の出血を経験していない子供の患者さんは多いのですが、昔ながらの治療をしてきた40~50代では、人工関節にしなくてはいけない患者さんもいます。その予防やケアのためにも、包括医療はとても重要になります」
血友病は全体の患者数が多くないので、すべての患者が専門医の医療を受けているわけではなく、施設や地域間の格差が大きい。困ったこと、知りたいことがあれば、何でも気軽に相談してもらいたいという。
■データ■
前身が中島飛行機付属病院。
◆スタッフ数=常勤医師4人、包括医療スタッフ4人
◆血液科の年間初診患者数(2015年度)=135人
◆血友病通院患者数(同)=血友病A‥563人、血友病B‥139人