星奈津美さん バセドー病乗り越え知った「練習できる幸せ」

公開日: 更新日:

 当初はリハビリとしてトレーニングをしたいと思っていました。でも、腹筋をすると首に力が入って痛みが出るし、走っても振動で痛いんです。復帰したのは12月だったのですが、水泳は冬場にハードな練習を繰り返します。それなのに、リハビリ程度のことも痛みでこなせず、首を上げ下げするバタフライも練習できずにクロールを流す程度で精いっぱい……。その状況に焦りました。

 そんな私の様子を見ていてくれたんだと思います。復帰して2週間くらい経った頃、平井(伯昌)コーチが「今日はバタ(フライ)やってみるか」と言うんです。しかも200メートルを10本! 正直、「この人は何を言っているんだろう」とびっくりしました。

 すぐに「無理です」と返事をしたのですが、コーチは「いいからシュノーケルを着けてやってみろよ」と笑顔で勧めます。その方法だと首を上下に動かす息継ぎはしなくても泳げるんですよね。で、不安な気持ちのまま挑戦してみたところ、無事にクリアできたんです。これは大きな自信になりましたし、純粋にバタフライを泳げてうれしかった。普段は「自分はなんでこんなにキツイ種目を選んだんだろう」「誰がこんな泳ぎを考えたんだろう」なんてバタフライの選手同士でよく言い合っているんですけど(笑い)。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    コメンテーター「早口すぎて何を言っているのか聞き取れない」ワースト5はこの人たちだ

  2. 2

    巨人が決められないバント、出ない適時打の八方ふさがり

  3. 3

    魔性の女に翻弄された真田広之と手塚理美の離婚

  4. 4

    一門親方衆が口を揃える大の里の“問題” 「まずは稽古」「そのためにも稽古」「まだまだ足りない稽古」

  5. 5

    ソフトバンク 投手陣「夏バテ」でポストシーズンに一抹の不安…元凶はデータ至上主義のフロントか

  1. 6

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  2. 7

    悠仁さまは東大志望でも…一般受験生が選ぶなら"定評ある"トンボ研究の大学は?

  3. 8

    高市早苗氏の猛追に旧統一教会が見え隠れ…熱心な信者がXで「サナエ一択」を大拡散

  4. 9

    葉月里緒奈47歳“魔性の女”の現在地 セレブ生活の投稿が性に合っている?

  5. 10

    小泉進次郎氏のトンチンカンが止まらない!「大学に行くのがすべてではない」「改憲はファストパス」まで飛び出す始末