人工骨はもう必要なしに? 「歯科インプラント」最新事情

公開日: 更新日:

「患者さんは、左上の奥歯にインプラントを入れようとして、2センチ近い骨の造成を行っていました。ところが、そこが感染して骨造成部分がボロボロになり、後鼻から喉の方に膿が流れ出ている状態になっていたのです」

 それを解決したのが、細胞外マトリックス(ECM)理論に基づく自家骨再生療法だという。

「カラダの中の細胞は、細胞外マトリックスと呼ばれる骨組みの中にはまり込むように存在しています。例えば骨は、カルシウムを中心にした硬いマトリックスに骨を作る細胞がはまり込んでいます。このマトリックスは骨を作る細胞たちが作り出したものです。骨を再生したければ、骨を作り出す細胞が自分のすみかであるマトリックスを作り出せる空間を与え、そこに骨以外の組織が入り込まないようにすれば、自然に骨が再生するのです」

 それには、わざわざ異物である人工骨を使う必要はないのだという。

「具体的には骨を再生したい部分を専用のシートで覆い、必要ならコラーゲンや患者さん自身の血液由来のフィブリンをその中に入れておけば、より早く再生します」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    三浦大知に続き「いきものがかり」もチケット売れないと"告白"…有名アーティストでも厳しい現状

  2. 2

    「とんねるず」石橋貴明に“セクハラ”発覚の裏で…相方の木梨憲武からの壮絶“パワハラ”を後輩芸人が暴露

  3. 3

    サザン桑田佳祐の食道がん闘病秘話と今も語り継がれる「いとしのユウコ」伝説

  4. 4

    松嶋菜々子の“黒歴史”が石橋貴明セクハラ発覚で発掘される不憫…「完全にもらい事故」の二次被害

  5. 5

    NiziU再始動の最大戦略は「ビジュ変」…大幅バージョンアップの“逆輸入”和製K-POPで韓国ブレークなるか?

  1. 6

    今思えばゾッとする。僕は下調べせずPL学園に入学し、激しく後悔…寮生活は想像を絶した

  2. 7

    下半身醜聞の川﨑春花に新展開! 突然の復帰発表に《メジャー予選会出場への打算》と痛烈パンチ

  3. 8

    モー娘。「裏アカ」内紛劇でアイドルビジネスの限界露呈か…デジタルネイティブ世代を管理する難しさ

  4. 9

    伸び悩む巨人若手の尻に火をつける“劇薬”の効能…秋広優人は「停滞」、浅野翔吾は「元気なし」

  5. 10

    小松菜奈&見上愛「区別がつかない説」についに終止符!2人の違いは鼻ピアスだった