次の医学賞候補が開発 15人中7人のがんが消えた光免疫療法

公開日: 更新日:

 難しい仕組みを簡単に説明するとこうだ。抗体の中には、がん細胞にだけ結合するものがあり、そんな抗体に近赤外光線の光で化学反応を起こす物質をつけ、注射で体内に注入。抗体ががん細胞に結合したタイミングを見計らって光を当てると、化学反応による熱でがんの細胞膜が破壊され、がん細胞だけを選択的に死滅させる可能性が高いという。

 東大医学部付属病院放射線科准教授の中川恵一氏が言う。

「米国での治験が始まる前は、計画通りに進むのか半信半疑でしたが、その後の報告を読むと、期待値は高そうです。治験が終わって実際の臨床現場で使われるようになると、頭頚部がんや膵臓がんなど体の奥にあるがんでは、手術と光免疫療法を組み合わせた治療法はより効果的でしょう」

 実用化を待とう。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…