手術後はサイボーグになった…北村肇さんが直腸がんを語る

公開日: 更新日:

 転移しにくいがんとはいえ、4センチの大きさまで育ててしまっていましたから、リンパや血液の転移を鑑みて、再発を防ぐために抗がん剤治療を提案されました。でも、それは断りました。

 こう言うと誤解を招くかもしれませんが、「手術後の自分は、サイボーグになった」と感じています。メスを入れ、臓器を20センチ切ってつなぎ合わせた。手術前の自分とは異なる次元の存在になったという自覚があります。だからこそ、これ以上、体を傷めることはやめて、がんと共存すればいい。

 ストレスをためずに、毎日9時間寝て、卵を6個食べて、適度な運動をして免疫力を高め、ここから先は生まれ変わった“新しい人間”として楽しもうと考えています。

 実はその後、CT検査で肺に転移した可能性が高いと言われたのですが、物理的な処置は一切せずに、モルヒネで苦痛を和らげる感じかな、と考えています。

 (聞き手=池野佐知子)

▽きたむら・はじめ 1952年東京都生まれ。東京教育大学文学部卒業後、1974年に毎日新聞に入社。社会部デスク、サンデー毎日編集長を歴任した。1995年から2年間、日本新聞労働組合連合委員長を務める。2004年1月に毎日新聞を退職し、2月から「週刊金曜日」の編集長に。2010年10月㈱週刊金曜日の社長に就任し、2018年9月に退任。現在はフリージャーナリストとして活躍している。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大友康平「HOUND DOG」45周年ライブで観客からヤジ! 同い年の仲良しサザン桑田佳祐と比較されがちなワケ

  2. 2

    阪神・藤川監督が酔っぱらって口を衝いた打倒巨人「怪気炎」→掲載自粛要請で幻に

  3. 3

    阪神からの戦力外通告「全内幕」…四方八方から《辞めた方が身のためや》と現役続行を反対された

  4. 4

    阪神・西勇輝いよいよ崖っぷち…ベテランの矜持すら見せられず大炎上に藤川監督は強権発動

  5. 5

    中森明菜が小室哲哉、ASKAと急接近! “名曲製造機”との邂逅で「第2の黄金期」到来に期待

  1. 6

    「色気やばい」山﨑賢人のタバコ姿が大反響 韓国で路上喫煙の宮根誠司との反応に“雲泥の差”

  2. 7

    巨人・小林誠司に“再婚相手”見つかった? 阿部監督が思い描く「田中将大復活」への青写真

  3. 8

    中野サンプラザ、TOC、北とぴあ…都内で建て替え計画が相次ぎ頓挫する理由

  4. 9

    岩井明愛・千怜姉妹が大ピンチ!米ツアーいまだポイントゼロで「リシャッフル」まで残り5試合

  5. 10

    演技とイケオジぶりで再ブレーク草彅剛と「10億円マンション売却説」中居正広氏との“絆”