お米の栄養素を再確認 6%のタンパク質が糖尿病の予防にも
タンパク質摂取量は男女とも60代が最も多く、20代男性の1日73.9グラムに対し、60代男性は80・6グラムも取っている。ところが、60代、70代は若い世代に比べ、「穀類」からの摂取割合が少ない。腹八分目でご飯を減らしている可能性はある。
「大豆タンパク質が血中コレステロールや中性脂肪の値を低下させることが分かってきています。そこで、白米タンパク質にも同様の効果があるのか動物実験で調べてみたところ、大豆タンパク質と同程度の効果が出ました。米に含まれるタンパク質は、小腸でつくられるホルモン(インクレチンの一種)を活性化させ、インスリン分泌を促進することが分かっています。白米タンパク質の摂取は、糖尿病の進行を遅延させ、その慢性的な高血糖を原因とする合併症である糖尿病性腎症の進行予防にも役立つことが期待されます」(門脇教授)
必要な栄養素のうち、日本人に著しく不足しているのが、炭水化物に含まれる食物繊維だ。摂取量は男性15グラム、女性14.4グラムしかなく、目標値に4~5グラムほど足りない。玄米なら茶わん2杯の量だ。