高血圧編<2>降圧剤の変更直後や高齢者は副作用に注意を

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 血圧が140~159/90~99(Ⅰ度高血圧)で、処方は1剤の低用量なら、生活習慣を見直すことで、2~3割は薬をやめることができます。2剤併用でも、薬を減らすことが可能です。

 それくらいの血圧の方が薬の変更なく、「様子を見ましょう」と言われるのは、「生活習慣の改善が不十分」ということの裏返しで、「もう少し生活習慣の改善を頑張ってください」という意味になります。

 ただし、高齢者はすでに動脈硬化が進んでいることが多く、急に血圧を下げ過ぎると、めまい、頭重、全身の倦怠(けんたい)感、食欲不振などが表れやすいので、慎重な投与が大切です。そういう場合の「様子を見ましょう」は、副作用に注意しながら無理のない範囲で血圧を下げましょうということになります。

 どの薬にも副作用があり、降圧剤の中には要注意な副作用もあるため、薬物治療のスタート直後や薬を変更した後は、しばらく副作用のチェックが欠かせません。治療状況が変わったときは、高齢者のケースと同じで文字通りの意味です。

(梅田悦生・赤坂山王クリニック院長)

【連載】医師の常套句「様子を見ましょう」の真意

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