著者のコラム一覧
尾上泰彦「プライベートケアクリニック東京」院長

性感染症専門医療機関「プライベートケアクリニック東京」院長。日大医学部卒。医学博士。日本性感染症学会(功労会員)、(財)性の健康医学財団(代議員)、厚生労働省エイズ対策研究事業「性感染症患者のHIV感染と行動のモニタリングに関する研究」共同研究者、川崎STI研究会代表世話人などを務め、日本の性感染症予防・治療を牽引している。著書も多く、近著に「性感染症 プライベートゾーンの怖い医学」(角川新書)がある。

陰茎のしこり「痛み」も「かゆみ」もないのは同じだが…

公開日: 更新日:

 形状はできる部位によって異なりますが、スジ状、蛇行状、樹枝状、球体状、米粒状などとさまざまです。原因は不明ですが、皮膚や粘膜の下を通るリンパ管内腔にリンパ液のうっ滞や凝固などが起こり、その部分が肥厚して硬いコリコリしたしこりになるとされます。過度や長時間のセックスやマスターベーションなどの物理的刺激が誘因になるといわれますが、私は関係ないと考えています。女性でも、同じような硬化性リンパ管炎が小陰唇の内側にできることがあります。

 陰茎硬化性リンパ管炎は突然できますが、焦る必要はありません。通常、2~4週間で閉塞したリンパ管が再開通し、自然消失するからです。中には半年ぐらい長引く人もいますが、基本的には経過観察でかまいません。

 泌尿器科など専門とする診療科の医師でないと、リンパ管を切開したり、針で刺したりする処置をする場合があります。しかし、一時的な効果はありますが、またすぐリンパ管がうっ滞し、腫れてくるので無意味な処置となります。日常生活に支障がなければ、リンパ管切除などの外科治療をする必要はありません。

 私の場合は患者さんに、入浴時にペニスの根元をマッサージしてリンパ液の循環を良くするように指導しています。それをやったからといって改善するとはいえませんが、患者さんは安心してくれます。デリケートな部位ですので、気持ちの問題もあるのです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    八角理事長が明かした3大関のそれぞれの課題とは? 豊昇龍3敗目で今場所の綱とりほぼ絶望的

  2. 2

    フジテレビにジャニーズの呪縛…フジ・メディアHD金光修社長の元妻は旧ジャニーズ取締役というズブズブの関係

  3. 3

    元DeNAバウアーやらかし炎上した不謹慎投稿の中身…たびたびの“舌禍”で日米ともにソッポ?

  4. 4

    松本人志は「女性トラブル」で中居正広の相談に乗るも…電撃引退にショック隠しきれず復帰に悪影響

  5. 5

    ついに不動産バブル終焉か…「住宅ローン」金利上昇で中古マンションの価格下落が始まる

  1. 6

    フジテレビ顧問弁護士・菊間千乃氏に何が?「羽鳥慎一モーニングショー」急きょ出演取りやめの波紋

  2. 7

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  3. 8

    菊間千乃は元女子アナ勝ち組No.1! フジテレビ退社→弁護士→4社で社外取締役の波瀾万丈

  4. 9

    中居正広「引退」で再注目…フジテレビ発アイドルグループ元メンバーが告発した大物芸能人から《性被害》の投稿の真偽

  5. 10

    中居正広「華麗なる女性遍歴」とその裏にあるTV局との蜜月…ネットには「ジャニーさんの亡霊」の声も