心臓・血管の専門医が解説 夏の正しい「塩分」の取り方

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「特に高血圧の人は塩分の量を抑えることを意識する必要があります。そうしないとやがて血管を傷めて、心臓や脳の病気を引き起こすことにつながっていきます」

 塩分の量に配慮しつつ、夏場は脱水症状に気をつけたい。

「脱水状態になると、血液を構成する血漿成分(水、電解質、アルブミンなど)と血球成分(赤血球、血小板、白血球など)のバランスが崩れ、血液がドロドロになって、血栓ができやすくなります。血栓が心臓や脳の血管を詰まらせると、急性心筋梗塞脳梗塞などの大きな病気になります」

 脱水症状のメカニズムには塩分不足が関与している。そのため、脱水防止にはとにかく塩分補給に頼るという考えが生じやすい。しかし、前述した理由から、それは誤解だ。脱水症状の予防には「塩分に頼るのではなく、水分を取り、食事で塩分以外のミネラルを補給することが大切」と山下所長は強調する。

 スポーツ選手、屋外での作業従事者を除き、また急に大量の汗をかいたとき以外は、夏季でも、塩分を多めに取る必要はないそうだ。

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