虫垂炎のIKKANさん 医師と相談して「切らない」ことを選択
思えばこの1~2年はとてつもないストレスを受けていました。2019年後半から、自作の演劇公演では3連続で僕は作・演出ギャラがゼロでした。主催の公演なので仕方ない部分がありましたが、“ノーギャラショック”もありつつ、そして今後の人材育成に悩みました。なんとかこれから変革していこうと考えていた矢先に新型コロナウイルスの感染拡大です。
昨年の3月中ごろまでは舞台の打ち合わせもありましたが、志村けんさんが亡くなったのを機に舞台がバタバタ中止になり、僕も決まっていた5、6月公演を取りやめました。
たまたま僕はパソコンが得意でネット配信などができたので、4月にはリモートライブ公演をいち早く開催しましたが、生のイベントはなくなるし、声優学校の講師の仕事も一時期全部なくなって、スタジオや事務所の維持費が重くのしかかってきました。稽古場も「もう解約するしかない」というギリギリまで追い込まれ、あの頃は楽天家な僕でもさすがに参りました。でも、「本当に苦しかったらこのくらい(の金額)は投資するから」という友人の言葉に気持ちが救われて、そのうち持続化給付金制度が始まってしのぎました。