LOH症候群 ストレスが男性ホルモンの減少に拍車をかける
ところが男性のテストステロンを急激に減少させてしまう要因があります。その代表的なものが「ストレス」です。テストステロンは、脳の視床下部から分泌される性腺刺激ホルモンの働きによって精巣で作られますが、継続したストレスによって副腎からコルチゾールが大量に分泌されると、性腺刺激ホルモンの作用が抑制されます。そのためストレスの多い50~60代の発症が多く、症状の出現にも個人差があるのです。
LOH症候群の症状には、先に挙げた下半身の症状の他に「疲労感」「筋力低下」「ほてり」「発汗」「頭痛」「目まい」「耳鳴り」などの身体症状、「不安」「イライラ」「不眠」「記憶力や集中力の低下」「抑うつ」などの精神症状も起こります。
テストステロンの低下は血液検査で調べることができ、血中遊離テストステロンが「8.5pg/ミリリットル以下」だと治療対象になります。治療は、テストステロン補充療法(注射)や漢方薬の処方が行われます。
また、筋肉を使うことでテストステロンが増えるので、適度な運動も大切です。食事では「ニンニク」「タマネギ」「ニラ」などのネギ類、「山いも」や「おくら」などのネバネバ食品が男性ホルモンを増やすといわれます。