J&J社の新型コロナワクチン 接種1回が認められたワケは?
【Q】供給不足をカバーするためにインスリン用注射器を使う案が話題になっている。加藤官房長官は「国として広く推奨する予定はない」と断言。果たして使うべきなのか
【A】「一般的な注射器の針の長さは25ミリなのに対し、インスリンの注射器は12・7ミリと短い。これは皮下注射を前提にしているからですが、ファイザー製のワクチンは筋肉の深い場所に接種する必要があります。肥満の方や筋肉量の少ないお年寄りなどに適切に接種するには、針の長さが重要。接種前にエコー検査を行い、皮下脂肪の厚さを測ってから接種する案なども報道されていますが、現実的に、現場ではそのような手間はかけられないでしょう」
医療機器メーカー・テルモは先日、「7回接種できる注射器を開発した」と発表した。もともと筋肉に到達する針の長さが確保されている注射器なら問題ないが、高齢者のワクチン接種開始予定まで1カ月しかない。
問題は山積だ。