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佐野靖子ミラザ新宿つるかめクリニック婦人科医師

ミラザ新宿つるかめクリニック婦人科医師。順天堂大医学部卒。同大産婦人科入局後、非常勤助教を経て現職。医学博士、日本産婦人科学会専門医、日本女性医学学会専門医。専門は更年期障害、女性のヘルスケア。

ピルの副作用って実際のところどんなものがあるの?

公開日: 更新日:

 低用量ピルには、「吐き気」以外にも「胸の張り」、「頭痛」、「下腹痛」、「むくみ」などの副作用があります。どれも飲み始めに一番強く、体が慣れると徐々に軽くなる傾向があります。

 私も飲み始めには「胸の張り」・「むくみ」を強く感じましたが、半年がたつとまったく気にならなくなりました。これらの副作用は軽度であれば、続けるうちに良くなることが多いのです。

 現在、婦人科の治療にはさらにホルモン量の低い超低用量ピルも使われていて、副作用はさらに出にくくなっています。実際にピルを処方する産婦人科医としてみていると、現在ではこれらの副作用が原因でピルを続けられない人の方が少ないと感じています。

■副作用による死亡率は転落事故や中毒による死亡と同程度のリスク

 ただしピルには重大な副作用もあります。「血栓症」といって、血管の中に血の塊ができる病気です。

 ピルを使っていない女性1万人が1年間に血栓症を起こす頻度は1~5人に対し、ピルを使っている女性では3~9人に増えます。もっとも、これってどのくらいなのかはピンときませんよね。そこで血栓症リスクが高いと言われる妊婦さんと比べてみましょう。

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