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佐野靖子ミラザ新宿つるかめクリニック婦人科医師

ミラザ新宿つるかめクリニック婦人科医師。順天堂大医学部卒。同大産婦人科入局後、非常勤助教を経て現職。医学博士、日本産婦人科学会専門医、日本女性医学学会専門医。専門は更年期障害、女性のヘルスケア。

ピルの副作用って実際のところどんなものがあるの?

公開日: 更新日:

 妊婦さんの場合、1万人あたり1年間に29人が血栓症を起こすとされています。よってピルを使用している場合は妊婦さんの3分の1以下程度のリスクといえます。

 血栓症のほとんどは足の血管にできる血栓で治療を行えばとかすことができます。稀に血栓が肺の血管にとんでしまうこともありますが、これを含めたピルによる死亡率は年間10万人に1以下で転落事故や中毒による死亡と同程度の頻度です。

 ただし頻度が低いとはいっても血栓症は婦人科医が最も警戒する副作用です。そこで喫煙、肥満、高年齢など血栓症のリスクが高い場合はピルを飲めないケースもあります。またピルを処方する時には血栓症を起こしにくくするための予防方法や起きた時に早期発見するための指導も大切です。

 ピルを始める時にはかかりつけの婦人科を持ちましょう。何か心配なことがあれば相談にのってもらうことができる環境は大切です。

【連載】巣ごもりGWだからこそ知る「ピルの効能」

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