ニーチェを「神を否定する哲学者」に変えた病魔とは?
ニーチェは生涯独身を通しますが、友人のパウル・レーに紹介された21歳のルー・ザロメと知り合います。3人は三角関係になり、ニーチェとレーはそれぞれザロメに求婚しますが、どちらもフラれてしまいます。それが引き金になったのかもしれませんが、もともとニーチェは娼館通いをしていて、そこで梅毒をうつされたともいわれています。ちなみに、ザロメは他に何人もの知識人と浮名を流し、別の人物と結婚。死因は尿毒症だったそうです。
ただ、梅毒にしてはその他の症状が見えないことから脳腫瘍だったのではないか、という声もあります。ニーチェは極度の近眼で若い頃から頭痛などにも悩まされていたそうです。そうした持病に加え、梅毒という病魔が彼の思い切った主張につながったのではないか、とも思うのです。