なぜ公園でくつろぐ高齢者は蚊に刺されてもかゆく感じないのか
それを過ぎると、いよいよ最終段階です。体内では、蚊の唾液に対するIgGと呼ばれる抗体が作られるようになっています。IgGは強力な抗体で、蚊に刺されると、即時反応よりも早く唾液成分と反応して中和してしまいます。そのため即時反応がほとんど起こらず、痒みや腫れが生じなくなるのです。高齢者の多くがこの段階に達しているため、夕涼みの公園で蚊に刺されても、平気でいられるのです。
ちなみに私は還暦を少し超えており、すでに遅延反応はなく、即時反応だけが残っています。しかし刺された直後はかなり痒いので、まだIgG抗体が少ないのかもしれません。しかしあと何年かすれば、公園の先輩たちの仲間入りができるかもしれません。ただしそのためには、毎年十分に蚊に刺され続けるという、苦しい修行を積む必要があるので、どうしたものかと思案に暮れているところです。