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永田宏長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

姿を消していたトコジラミがインバウンドブームで強力復活

公開日: 更新日:

 最初に刺されたときは、まだ唾液に対する免疫ができていないため無反応。何度か刺されているうちに次第に免疫が強化され、アレルギー反応が強まって痒さが増してきます。つまり友人は、過去に気づかぬうちに何回か刺されていて、今回ようやく強いアレルギー反応が出たのだと思われます。

 ちなみに刺された回数が少ないと、遅延反応(刺されてから数時間ないし1日以上後から症状が表れる)が主ですが、回数が増えてくると即時反応も出てくるといいます。皮膚反応もあり、広範囲にモヤっと赤くなる人や、きっちりと輪郭を持った発疹ができる人、小さなブツブツが多数できる人など、多彩です。

 ただトコジラミは、知られている限りでは病原菌やウイルスを媒介することはないとされていて、その点だけは安心してよさそうです。

 今世紀に入ってから、日本のホテルでも被害が出るようになってきました。トコジラミはもともと日本にも定着していたのですが、手軽に使える殺虫剤の開発と普及が進んだおかげで、1970年代以降はほとんど見られなくなっていました。ところがコロナ前のインバウンドブームに乗って、荷物などに紛れて海外から入ってくるようになったのです。

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