ミッキー吉野さん 糖尿病が悪化し狭心症、脳梗塞と…医師の“脅し”に助けられた

公開日: 更新日:

 翌年にはゴダイゴ再結成ツアーを控えていたので、リハビリのためにあえて左手を多く使う曲を練習しました。「不安」というよりも、「一生懸命」だったような気がします。

 ツアー中はつらかったです。左手の動きが悪いことは自分が一番よく分かりますからね。でも、ステージに立つと不思議なもので、思ったよりも弾けたんです(笑い)。

 あれから20年がたち、左手の動きの遅さに苛立つような時期は越えました。10年ぐらいは憂鬱でしたけれど、それを越えたら、この左手でできる演奏を創意工夫することが楽しくなってきたんです。作風も変わりました。昔は正確性や速弾きに力を入れていましたが、今はスローハンド。味がある演奏っていうのかな。和音の構成を変えたり、右手の可動域を広げてカバーしたり、考え得ることはやり尽くした気がしています。

 思えば、米国のバークリー音楽大学にいた頃も、そんなことの連続でした。自分は周りに比べて手が小さいので、指の短さをカバーするために和音を変えたりしていました。そうした経験が脳梗塞の後遺症をカバーすることにも生きている気がします。今までの演奏とは違うけれど、それに劣らぬようカバーするテクニックがまた素晴らしいの(笑い)。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ吉井監督が佐々木朗希、ローテ再編構想を語る「今となっては彼に思うところはないけども…」

  2. 2

    20代女子の「ホテル暮らし」1年間の支出報告…賃貸の家賃と比較してどうなった?

  3. 3

    【独自】フジテレビ“セクハラ横行”のヤバイ実態が社内調査で判明…「性的関係迫る」16%

  4. 4

    「フジ日枝案件」と物議、小池都知事肝いりの巨大噴水が“汚水”散布危機…大腸菌数が基準の最大27倍!

  5. 5

    “ホテル暮らし歴半年”20代女子はどう断捨離した? 家財道具はスーツケース2個分

  1. 6

    「ホテルで1人暮らし」意外なルールとトラブル 部屋に彼氏が遊びに来てもOKなの?

  2. 7

    TKO木下隆行が性加害を正式謝罪も…“ペットボトルキャラで復活”を後押ししてきたテレビ局の異常

  3. 8

    「高額療養費」負担引き上げ、患者の“治療諦め”で医療費2270億円削減…厚労省のトンデモ試算にSNS大炎上

  4. 9

    フジテレビに「女優を預けられない」大手プロが出演拒否…中居正広の女性トラブルで“蜜月関係”終わりの動き

  5. 10

    松たか子と"18歳差共演"SixTONES松村北斗の評価爆騰がり 映画『ファーストキス 1ST KISS』興収14億円予想のヒット