新型コロナワクチン副反応を徹底検証【ギラン・バレー症候群】日本で75件の疑い報告

公開日: 更新日:

 コロナワクチンに限らず、インフルエンザやポリオ、肺炎球菌といったワクチン接種で引き起こされるケースも報告されているという。〆谷医師によれば、インフルエンザワクチンでは接種後2週目がピークで、6週以内の発症がほとんど。ポリオワクチンは、接種後間もなく下痢が起こり、1~2週間後に手足の力が入らない運動マヒなどの症状が多く見られる。

「理由としては、細菌やウイルスに対する抗体が自身の末梢神経を攻撃し発症することが分かっています。ウイルス感染後の発症のメカニズムに関しては、ワクチン接種の発症と同様の原因が推定されているものの、証明はされていません」

 症状の表れ方や重症度には個人差がある。典型例は、発熱や風邪症状、下痢などの感染症の症状が生じて1~4週間後に足の力が入りにくくなり、徐々に腕にも脱力が広がり、階段の上り下りができなくなったり、物がつかみづらくなる。同時にしびれや痛みが生じるケースもある。

■早期に神経内科を受診すべき


「ギラン・バレー症候群は自然に軽快していくケースが多いとされています。とはいえ、重症例では顔の筋肉や目を動かす筋肉、物の飲み込みに関わる筋肉にもマヒが生じることがあり、呼吸に関わる筋肉がマヒして呼吸困難に陥るケースもあります。そうなると命に関わりますし、早期治療ほど完治の可能性が高まるため、感染症症状後、数週間で急に脱力症状などが生じた場合は、できる限り早く病院の神経内科を受診してください」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…