首<下>睡眠中の首の姿勢の正しさは寝返りの良さにあらわれる
首の姿勢が悪いと「肩こり(首こり)」の原因になる。また、それが慢性化して首の筋肉の緊張により頚神経が圧迫されると、「眼精疲労」「頭痛」「めまい」「耳鳴り」「歯の違和感」などのさまざまな症状が引き起こされる場合もある。
そのため首の健康を保つには、「首の姿勢をよくすること」が最も大切になる。首の骨は「背骨=体軸」の一部であるので、首姿勢を整えるということは、「体軸」を整えることになる。
20年前に国内初の「枕外来」を開設した「16号整形外科」(神奈川県相模原市)の山田朱織院長が言う。
「立っているとき、座っているとき、寝ているときも、体軸が整っていれば首や肩への負担は減ります。首や肩への負担が少なくなるということは、体のさまざまな不調が改善する可能性があるのです。そして、体軸を整えるには、体軸を意識する必要があります。それには頭の上にリンゴをのせて、リンゴが落ちない姿勢を意識してください。顎を引いて、頭を起こして、胸を開いて、お尻を出して、お腹を引っ込める。このストーンと一本の体軸が通った姿勢が、体軸が整った理想的な姿勢になります」