ワクチン接種後の報告多数 注意すべき「胸痛」を見逃してはいけない
命に関わるような心臓病が原因の痛みには、いくつか特徴があるという。
「チクチクするような痛みが数分以内で治まる場合、心臓病の可能性は低いので心配ありません。また、突然ではなく徐々に起こったもの、体を動かした時だけ起こるもの、1~2本の指でさせる程度の狭い範囲の痛みも、筋肉や骨が原因である場合がほとんどです。注意すべきなのは『今までにない強い痛み』が15分以上続くケースです。体位に関係なく胸部や背部に生じる違和感やのどの灼熱感が30分以上続く場合、過去にあった胸痛が数分以内で繰り返したり、痛みがより長くなって15分以上続く場合は、病気が不安定化しています。心筋梗塞や大動脈解離を発症する可能性があるので、すぐに救急車を呼んでください」
心筋梗塞の場合、「締め付けられるような激しい痛み」が上腹部、左肩、左腕、顎や歯にまで広がり、30分以上持続する。冷や汗、吐き気、息苦しさを伴うことが多い。詰まった血管を治療して30分以内に血流が再開すれば、心筋が死ぬ(壊死)のは最小限に食い止められる。3時間を超えると壊死する心筋が増えるため、1分でも早く治療を受けたい。