米国で4回目のコロナワクチン接種開始…「打つべきか」との混乱も
それ以前にアメリカでは、3回目の接種さえも進んでいないという現状があります。ブースターを打っているのは65歳以上の3人に1人にとどまっているのです。
これに対し専門家は、3回接種した人は、オミクロン感染で死を免れる確率は2回接種に比べて21倍、重症化しない確率も7倍と高くなっているとしています。では4回目の接種はどのくらい効果があるのかというと、臨床データのほとんどはすでに接種開始しているイスラエルからのもので、まだ限定的な情報しかありません。
ある調査では、60歳以上で4回目を打った人は、3回に比べてオミクロンでの死亡リスクが大幅に下がったとされています。ところが別の調査では、ブレークスルー感染した人の症状は3回でも4回でもあまり変わらなかったとしています。現在のところ、個々のリスクを考え合わせた上で接種するかどうかを決めるようにと、専門家は呼びかけています。
アメリカ政府は、たとえ新たな感染拡大が起きた場合も、もう経済を止めずにワクチン接種だけで対応したいと考えており、今回の4回目接種の認可はそのために先手を打ったと考えられています。しかし多くの人がマスクを外し生活している中、次の感染がどのように襲ってくるのか不安の声も上がっています。