おならの回数や臭いから隠れている病気が分かりますか?
逆に1日平均15~20回を超えるおならが続く場合、腸の炎症による疾患の可能性があります。たとえば、「過敏性腸症候群」はストレスとの関係が深く、自律神経が乱れるため、主に腹痛や下痢になります。
指定難病の炎症性腸疾患「クローン病」も考えられます。小腸や大腸に炎症や潰瘍ができる慢性疾患で、腹痛や下痢、血便などに加えておならの回数が増えます。「潰瘍性大腸炎」も、おならがたくさん出ます。腸に潰瘍やびらんができる病気で、腸内に炎症ができるため、臭いの成分である硫化水素が発生しやすくなって、アンモニア系の臭いになるのも特徴です。
おならは、回数の増減のほか、臭いで判断するなら「腐敗臭」や「血生臭さ」があった場合、医療機関にかかることをおすすめします。
▽白畑敦(しらはた・あつし)2002年に昭和大学医学部卒業後、07年に昭和大学藤が丘病院消化器外科助教、その後、関東労災病院外科、横浜旭中央総合病院外科、昭和大学藤が丘病院兼任講師などを経て、現在はしらはた胃腸肛門クリニック横浜院長を務める。