「顎関節症」は放置してはいけない 元に戻らなくなる可能性も

公開日: 更新日:

 ほかに無毒化したボツリヌス菌を咬筋に注射して筋肉の動きを抑える治療を行う場合もある。

 顎の関節に問題がある場合、「マウスピース」の作製と「マニピュレーション」という施術が効果的だという。

 顎関節は、「下顎頭」という骨の出っ張り、頭蓋骨の下側にある「下顎窩」という骨のくぼみ、その間にある「関節円板」で構成されていて、関節円板は顎を動かすときに骨と骨がこすれないようクッションの働きを担っている。この関節円板が前方にずれていると、異音や痛み、開口障害などが起こる。

「口は開けられるが開閉に応じてカクカクという音=クリックが生じている場合、関節円板がずれたり戻ったりを繰り返している状態と考えられます。そのケースでは、顎の関節の負担を減らしてそれ以上は症状を進行させないことを目的にマウスピースを作製し、セルフケアも指導します。口が開かない場合は、関節円板が前方にずれて元に戻らない状態です。開かなくなって2週間以内の場合は、マニピュレーションを行います。術者が手で顎に力を加え、関節円板を正しい位置に戻す施術です。関節円板が元に戻って口が開くようになったら、再びずれてしまわないように口の開閉運動を30分程度行ってもらいます」

 病状がさらに進むと顎の関節の骨が溶けて変形してしまうケースもある。

 寝起きにこめかみ付近の片頭痛や顎の痛みがあったり、口を開け閉めすると異音がしたり、指1本分程度しか口を開けられない人は、歯科医院を受診したい。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    俳優・山口馬木也さん「藤田まことさんは『飲め、飲め』と息子のようにかわいがってくれた」

  2. 2

    前代未聞の壮絶不倫・当事者のひとりがまたも“謎の欠場”…関係者が語った「心配な変化」とは???

  3. 3

    テレ朝ナスD“経費横領&パワハラ処分”に「見せしめ」の声も…家族団らん投稿の美人料理家妻に同情集まる

  4. 4

    自信なくされたら困るから? 巨人・田中将大がカブス戦登板「緊急回避」の裏側

  5. 5

    東原亜希の“黒帯バスローブ密会”乗り越えた「許す力」は佐々木希以上? 経済的自立も目指す強心臓とたくましさ

  1. 6

    料理研究家の森崎友紀 “本業”専念も恋愛は「年も年なので」

  2. 7

    兵庫県パワハラ知事に残った選択肢は「議会解散」のみ…多数派工作で延命図るか?味方は“情報漏洩3人組”のみ

  3. 8

    あす旧統一教会に解散命令か? N国党に急接近の不気味、タダでは転ばない悪あがき

  4. 9

    巨人の“アキレス腱”は絶対的セットアッパーが使えないこと…新助っ人キャベッジで外国人枠「満員」

  5. 10

    佐々木希が「芸能人格付けチェック」で"地雷キャラ"といじられ…夫・渡部建を捨てないもう1つの理由