サル痘は「目」の合併症にも気を付けたい 失明につながる危険も

公開日: 更新日:

 しかも「結膜炎」が報告された症例はそうでない症例と比較して悪心、悪寒・発汗、口内炎、喉の痛み、リンパ節腫脹、倦怠感、光線過敏症などの頻度が高かったという。

 さらに「結膜炎」の症例の47%が「寝たきり」と報告したのに対し、「結膜炎」のない症例の寝たきりは16%だけだった。

「報告では結膜炎を伴うサル痘は、失明を引き起こす可能性のある角膜瘢痕リスクがあるとしています。角膜とは一般の方が『茶目』と呼ぶ部分で、眼球の一番表面に位置する透明な組織です。茶目と呼ばれるのは、角膜よりも奥にある虹彩が、透明な角膜を通して茶色に見えるためです。角膜は5層から成っていて、5層のいずれの層が障害されても、視力は低下します。より深い層まで障害されればされるほど、治癒後に瘢痕という白い混濁が残り、失明を含めた深刻な視力障害の原因となります」

 そもそもコンゴ民主共和国、カメルーン共和国、中央アフリカ共和国などのサル痘ウイルスのエンデミック国では、サル痘の患者は結膜炎を含めた重篤な合併症を発症することが報告されている。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…