サル痘は「目」の合併症にも気を付けたい 失明につながる危険も
例えば、厚労省の検疫所サイト「FORTH」に掲載された「複数国(非エンデミック国)におけるサル痘の発生について-更新2」の中で、<エンデミック国での合併症としては、二次的な皮膚細菌感染、脱水、結膜炎、角膜炎、肺炎、敗血症や敗血症性ショック、まれに脳炎や死亡があります。したがって、治療は、必要に応じて、臨床症状の管理、栄養・水分補給状態の維持、合併症や後遺症の予防に重点を置く必要があることになります>と書かれている。
■感染経路は性交渉とは限らない
日本人がサル痘を軽く考えてはいけない理由は他にもある。それは、日本で梅毒が急速に感染拡大しているからだ。
「WHОが7月21日までに把握した世界のサル痘の患者数は約1.6万人。その多くが18歳から44歳の男性です。性的指向が把握できているうちの98.1%がMSMとの情報もあります」
一方、ここ数年、若い女性を中心に急増している梅毒にも一定のMSMの患者がいると考えられている。今後はMSMの患者から女性に感染し、さらにそこから新たな感染者が増えても不思議ではない。