サル痘は「目」の合併症にも気を付けたい 失明につながる危険も
「私もその可能性が強いと思います。エイズのときも当初はMSM特有の病気と考えられていました。しかし、それは一時的な現象でした。エイズはいまや男女ともに感染する性感染症です。日本ではMSMの患者さんが多いものの、海外では患者の約半数が女性で、男女間の感染が主流です。サル痘もこの先は男性に限らず、女性の患者さんも増えていくと思います」
しかも、サル痘は感染後の潜伏期間は7~14日と長い。そのため、感染に気がついたときには、既に感染が広範囲に広がっている可能性がある。
サル痘は西アフリカや中央アフリカの一部で見られるウイルス感染症。5月7日の英国での報告を皮切りに世界各国で感染者が見つかり、既に現時点で75カ国・地域、1.6万人以上の感染者が報告されている。
その感染経路は、感染者の体液、発疹に触れることや飛沫を長時間受けることとされていて、必ずしも性的交渉だけが感染経路ではない。新型コロナ同様、サル痘も甘くみることなく、正しく知って、正しく恐れることが大切だ。