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永田宏前長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

気圧や揺れが影響する「高層階症候群」は本当にあるのか

公開日: 更新日:

 日本固有の問題としては、建物全体の「揺れ」があります。地震でなくても、強風で建物が揺れて船酔いのような症状が出るという人がいます。また知覚できない細かい揺れが、健康にマイナスだという意見もあります。日本の高層建築は、耐震のために柔構造を採用しているため、海外の建築と比べて揺れやすいのです。

 ただし、高層階症候群を支持する科学的な論文は、国内でも海外でもほとんど見当たりません。しかし否定する論文もほとんどありません。というのも、こうした問題を真面目に取り上げる研究者が少なかったからです。研究手段も限られていました。

 しかし、2~3年前から風向きが変わってきました。VR(バーチャルリアリティー)を使った研究が可能になってきたからです。気圧・気温・湿度などを調節できる部屋とVRを組み合わせた仮想高層ビル実験室が、世界の大学でつくられ始めています。今後は高層階と健康の関係が科学的に解明されていくことでしょう。

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