「4」が気になる…末期がんで緩和病棟に入った男性の心境
医者には嫌われたくないと思うが、ところがナースに対してはそうは思わない。嫌なナースがいて、その人は夜勤だけなのだと思うが、2回、夜にあった。足音から、その人が来ると分かる。ナースシューズのかかとを潰して、スリッパのようにして履いている。ふつうの声かけなのだが、親身じゃないって、わかる。ベッドに「ガンッ」とぶつかる。痛む足をギューって持つ。それで「パット取り替えましょうか」と言われても、「今はいいです」と答える。でもそんなことも、私はもうすぐ言えなくなるだろう。
今日は、朝、お茶をいただいたら、茶柱が立った。何か良いことがあるかもしれない。昔から、私の心にゲン担ぎのようなものがある。「茶柱が立ったから」とは思っても……でも、今日は何も起こっていない。何も起こらないことが良いことなのかもしれない。
昔、中国に行った時、出されたお茶には、いっぱい葉のようなものが浮いたり沈んだりしていた。今はあまり気にしないのだが、今日は1本、明らかに茶柱がある。
リハビリは有り難い。少しの時間のリハで立てるようになった。すごい。それで、今日は動けたのだが、疲れたか、夕方にはまた動けない。