若年性認知症の介護者が高齢の親の場合に生じる問題は?

公開日: 更新日:

 若年性アルツハイマー型認知症を発症した場合、介護者が高齢の親になるケースがあります。65歳未満で発症したものを若年性認知症と呼び、発症年齢の平均は51.3歳と推測されています。近年は生涯未婚率の上昇に伴い独身の方が増えたのも、介護者が高齢の親になる原因のひとつでしょう。

 また、結婚していても、配偶者の認知症に対する理解が不十分だと患者の症状による言動や行動に戸惑い、夫婦関係に亀裂が入りやすい。その結果、別居して患者は実家に戻るとなると、介護者は必然的に親になるでしょう。

 介護者が高齢の親の場合、経済的負担のほかに体力面で介護する際にさまざまな問題が生じます。当院を受診された40代前半の患者さんで、徘徊して電車に乗り継ぎ他県まで移動した方がいました。あるお宅の庭にいるところを家主に発見され警察に保護されましたが、認知症を発症しても体力は低下しないので、徘徊などが続けば介護する家族は疲弊していきます。

 とりわけ認知症の介護者の場合、「家庭がある他の子供たちには迷惑かけたくない」と、親だけで抱え込み、自分たちが亡くなった後の認知症のわが子の生活に不安を抱えている方も少なくありません。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「とんねるず」石橋貴明に“セクハラ”発覚の裏で…相方の木梨憲武からの壮絶“パワハラ”を後輩芸人が暴露

  2. 2

    今思えばゾッとする。僕は下調べせずPL学園に入学し、激しく後悔…寮生活は想像を絶した

  3. 3

    参院選で自民が目論む「石原伸晃外し」…東京選挙区の“目玉候補”に菊川怜、NPO女性代表の名前

  4. 4

    NiziU再始動の最大戦略は「ビジュ変」…大幅バージョンアップの“逆輸入”和製K-POPで韓国ブレークなるか?

  5. 5

    フジテレビ問題「有力な番組出演者」の石橋貴明が実名報道されて「U氏」は伏せたままの不条理

  1. 6

    サザン桑田佳祐の食道がん闘病秘話と今も語り継がれる「いとしのユウコ」伝説

  2. 7

    我が専大松戸の新1年生は「面白い素材」がゴロゴロ、チームの停滞ムードに光明が差した

  3. 8

    逆風フジテレビゆえ小泉今日子「続・続・最後から二番目の恋」に集まる期待…厳しい船出か、3度目のブームか

  4. 9

    新沼謙治さんが語り尽くした「鳩」へのこだわり「夢は広々とした土地で飼って暮らすこと」

  5. 10

    石橋貴明のセクハラ疑惑は「夕やけニャンニャン」時代からの筋金入り!中居正広氏との「フジ類似事案」