著者のコラム一覧
清水俊彦東京女子医大脳神経外科客員教授

東京女子医大脳神経外科客員教授。「汐留シティセンターセントラルクリニック」の頭痛外来には全国から患者が訪れる。

コロナワクチン接種で「帯状疱疹」は本当に増えているのか?

公開日: 更新日:

 そうなると、人の体内ではどんなことが起きるのか。コロナワクチンウイルスに対する抗体を作ることが最優先となるため、ほかの感染症免疫抗体を作る量が減少する傾向となります。コロナ以外の感染症の発症が増え、その中に帯状疱疹も含まれるというわけです。

 今年の春に当クリニックに来られた60代の患者さんの話をしましょう。

 コロナワクチンを接種されている方で、5回目の接種から約1カ月が経った頃、左腕に起きたしびれを不安に感じて来院されました。しびれが脳内の異常によるものではないかと心配されたようです。

 すぐに頭部MRI検査を受けてもらいましたが、異常は見られない。「もしかして」と思い左腕を見せてもらうと、肩に帯状疱疹の赤い発疹が出始めていました。

 帯状疱疹ウイルスが再活性化したせいで、左腕の神経痛が出たと診断した私は、患者さんに抗ウイルス薬を処方。神経痛と帯状疱疹の発疹は改善されました。

 これはあくまで私の考えですが、コロナワクチンを3回以上接種した後に、帯状疱疹を発症する人が増えているように思います。3回以上のワクチン接種により体内の抗体が新型コロナを予防することにかかりっきりになって、これまで抑えていた帯状疱疹ウイルスへの備えが緩んでしまうのではないかと考えています。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「とんねるず」石橋貴明に“セクハラ”発覚の裏で…相方の木梨憲武からの壮絶“パワハラ”を後輩芸人が暴露

  2. 2

    フジ火9「人事の人見」は大ブーメラン?地上波単独初主演Travis Japan松田元太の“黒歴史”になる恐れ

  3. 3

    PL学園で僕が直面した壮絶すぎる「鉄の掟」…部屋では常に正座で笑顔も禁止、身も心も休まらず

  4. 4

    石橋貴明のセクハラに芸能界のドンが一喝の過去…フジも「みなさんのおかげです」“保毛尾田保毛男”で一緒に悪ノリ

  5. 5

    三浦大知に続き「いきものがかり」もチケット売れないと"告白"…有名アーティストでも厳しい現状

  1. 6

    松嶋菜々子の“黒歴史”が石橋貴明セクハラ発覚で発掘される不憫…「完全にもらい事故」の二次被害

  2. 7

    伸び悩む巨人若手の尻に火をつける“劇薬”の効能…秋広優人は「停滞」、浅野翔吾は「元気なし」

  3. 8

    今思えばゾッとする。僕は下調べせずPL学園に入学し、激しく後悔…寮生活は想像を絶した

  4. 9

    フジテレビ問題「有力な番組出演者」の石橋貴明が実名報道されて「U氏」は伏せたままの不条理

  5. 10

    下半身醜聞の川﨑春花に新展開! 突然の復帰発表に《メジャー予選会出場への打算》と痛烈パンチ