痔ろうがきっかけで糖尿病が発覚も…「減量手術で人生を取り戻した」
この薬は当初、非常に良く効き、体重は落ちました。しかし、血糖値は下がらず、徐々に上がっていきました。その後自分で探して、四谷メディカルキューブの門を叩きました。
私が希望したのは胃カメラを使って胃の中にバルーン(風船)を留置する「内視鏡下調節性バルーン留置術」と呼ばれる手術でした。開腹なしの体の負担の軽いやり方なので良いなあ、と思いましたが、最終的には根治を目指して「腹腔鏡下スリーブバイパス術」と呼ばれる手術を受けました。
治療費が240万円ほどかかると聞いてあきらめかけましたが、たまたま治験に参加できることになり、費用的な問題はクリアとなりました。
4泊5日の手術で胃は100㏄までに縮小し、小腸とバイパスでつながりました。以降はほんの少し食べただけで満腹になりました。手術前の体重83.2キロ、空腹時血糖181㎎/デシリットル、HbA1c9.2%でしたが、手術1カ月後には体重は69キロ、HbA1cは6.4%となりました。
その後、糖尿病では不可だった白内障手術が可能になり、インプラントも検討できるようになりました。夜中にトイレに立つ回数が減り、無呼吸症候群の程度も良くなりました。服のサイズは3LからMにダウン。洋服もすべて買い替えました。何より、周りから「別人」と驚かれるのは何とも言えぬ喜びです。
手術後1年目の健診で、体重が65.9キロ、HbA1c5.3%でした。手術をやって良かった、人生を取り戻した、手術して1年半経過した今、心からそう思うのです。