池田陽子
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池田陽子薬膳アテンダント・食文化ジャーナリスト

薬膳アテンダント・食文化ジャーナリスト・全日本さば連合会広報担当サバジェンヌ。国立北京中医薬大学日本校(現・日本中医学院)で国際中医薬膳師資格を取得。近著「1日1つで今より良くなる ゆる薬膳。365日」が好評発売中。

【シナモン】「助火補陽」の効能で腸を温め冬の便秘を撃退

公開日: 更新日:

 冬は「便秘」に気を付けたいシーズンです。夏よりも水分を補給する頻度が減るために、便が硬くなることで出にくくなりがち。また、寒くなるとどうしても外出の機会が減り、運動不足で腸の動きが悪くなります。さらに、冬の寒さは体を冷やして血行不良を引き起こし、腸の蠕動運動を鈍くしてしまうのです。

 とくに、シニアはこれらの影響を受けやすくなっているので要注意。加齢によって体内の水分量が少ないうえ、喉の渇きを感じづらくなっています。また筋力が衰えていることから、排便するための腹筋も働きが低下して腸の蠕動運動が悪くなったり、便を出す力が弱くなったりします。その結果、便が腸にとどまる時間も長くなって便の水分も減り、固まって出にくいという悪循環になりやすいのです。

 シニアの場合、排便時のいきみは血圧が上がり、脳出血や心筋梗塞の原因になる危険もあります。さらに年齢が上がり、便秘が長期化すると、腸閉塞で手術が必要になるケースもあります。たかが便秘と思わずに、冬の便秘対策を講じることが大切です。

 中医学では、冬の便秘は体の冷えにより腸の動きが悪くなることで出なくなると考えます。とくに、もともと冷えが原因で便秘になりやすい「冷えづまりタイプ」の人はいよいよ悪化する傾向があります。

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