花粉症とドライアイの併発はどちらの症状も悪化させる…「アレルサーチ」で判明
■診療や治療が分かれているのが現状
なかでも花粉症の原因のうち約7割を占めるスギ花粉とドライアイは、どちらも空気が乾燥した春に重複して発症しやすい。併発すると、目に入った花粉を涙で十分に洗い流せず、花粉は目の中に長時間とどまって花粉症の症状を強める。さらに、アレルギー性結膜炎で結膜に炎症が起こると涙に含まれる成分が変化したり、涙が目の表面にとどまらなくなりドライアイも悪化させるといった悪循環を招くのだ。
「実際、ドライアイと花粉症によるアレルギー性結膜炎は、コンタクトレンズの装着中断の原因の大部分を占め、どちらもQOLを低下させる要因になるのです」
ドライアイと花粉症はこれほど深く関係しているといえるが、眼科と耳鼻咽喉科など、それぞれの診療科に分かれて治療が行われているのが現状だ。
「アレルサーチを用いることで、これまで難しいとされていた診療科を横断したデータの収集ができました。これを基に診療科の垣根を越えた診療が可能になれば、両者の治療効果が高まるのではと考えています」
併発させて苦しまないためにも、今日から生活習慣の改善に努めたい。