難病の表皮水疱症と闘う梅津真里奈さん「治療薬はないのでキズができるたびに…」
治療薬はまだなくて、キズができるたびに対処するしかありません。私はキズにメピレックス(浸出液を吸収し、創傷を整える絆創膏のようなもの)というガーゼを貼っています。キズの量にもよりますが、10センチ角ぐらいのやつを、背中や脚を中心に20枚以上ですね。
一番しんどいのはお風呂です。メピレックスははがすときの刺激が弱いのが特徴なのですが、それでもやはりはがすと痛いですし、お風呂のお湯は大人でも涙が出るほどしみます。でも、全身にキズがあると感染症にもかかりやすいので、清潔を保つため必ず毎日お風呂に入らなければなりません。そしてまたメピレックスを貼って1日を過ごす……その繰り返しです。
痛いのもつらいですが、かゆいのも切ないです。かいてはいけないけれど、治りかけてかさぶたになると、かいてしまってキズが広がる悪循環。痛み止めの薬を飲んだり、化膿してきたら抗生物質を処方していただくことぐらいしか方法がありません。かゆくて眠れなかったり、仕事に集中できないことが歯がゆいです。
食事でも口の中がキズついてしまうので、お豆腐などの軟らかいものを中心に食べています。パン粉のついた揚げ物やフランスパンなどは、よほど注意しないとのみ込むときに血の味がします。千切りキャベツやコンビニの冷たいおにぎりでも痛みを感じてしまうのです。