著者のコラム一覧
堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

「飲みニケーション」はセロトニンを活性化させる場でもある

公開日: 更新日:

 賛否両論のある「飲みニケーション」ですが、人付き合いの練習の場だと考え、相手がどんなことを考えているか、どういう感情なのかを考えながら話を聞くことが重要です。もちろん、ハラスメントになるような飲みの場であれば考えものですが、飲みの席はセロトニンが活性化しやすくなることも事実なのです。

 飲みの席には、さまざまな人が来ます。多種多様な人がいる、それはつまり、たくさんのパターンに出会えるということでもあります。どんな相手にでも対応できるように、脳を鍛える(セロトニンを活性化できる)場だと考えると、あまり乗り気のしない飲み会や食事の席も、素晴らしい明日への投資になる可能性を秘めているということ。

 一方で、上司が部下を誘うといった会社内の「飲みニケーション」の場合は、相手が話しやすい環境をつくる必要があります。過度に仕事の話ばかりすると、相手の息が詰まってしまいます。セロトニンが適正に分泌されるためには、リラックスした状態でのコミュニケーションが重要とされています。緊張感が伴うような環境や、配慮とマナーが守られていないような席ともなれば、部下は萎縮し、心は休まりません。せっかくセロトニンが分泌し、闊達なコミュニケーションが広がる可能性を、上司が潰してしまっては元も子もありません。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  2. 2

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  3. 3

    「かなり時代錯誤な」と発言したフジ渡辺和洋アナに「どの口が!」の声 コンパニオンと職場で“ゲス不倫”の過去

  4. 4

    中居正広氏「性暴力認定」でも擁護するファンの倒錯…「アイドル依存」「推し活」の恐怖

  5. 5

    「よしもと中堅芸人」がオンカジ書類送検で大量離脱…“一番もったいない”と関係者が嘆く芸人は?

  1. 6

    菊間千乃氏はフジテレビ会見の翌日、2度も番組欠席のナゼ…第三者委調査でOB・OGアナも窮地

  2. 7

    入場まで2時間待ち!大阪万博テストランを視察した地元市議が惨状訴える…協会はメディア取材認めず

  3. 8

    米国で国産米が5キロ3000円で売られているナゾ…備蓄米放出後も店頭在庫は枯渇状態なのに

  4. 9

    うつ病で参議員を3カ月で辞職…水道橋博士さんが語るノンビリ銭湯生活と政治への関心

  5. 10

    巨人本拠地3連敗の裏に「頭脳流出」…投手陣が不安視していた開幕前からの懸念が現実に