更年期になると骨粗しょう症や動脈硬化の危険が上昇する…不調なくても要注意

公開日: 更新日:

 エストロゲンには、骨量を増やす作用がある。また、血中のLDL(悪玉)コレステロールを減少させ、HDL(善玉)コレステロールを増加させる作用もある。更年期以降これらが得られなくなると、骨粗しょう症、動脈硬化による心筋梗塞脳卒中で、寝たきりや突然死につながりかねない。

「更年期症状の治療で骨折や動脈硬化を起こさないようにすることが非常に重要なのです」

■最新薬なら乳がんリスクは上がらない

 治療はいくつかあるが、更年期の症状を抑え、かつ骨粗しょう症や動脈硬化の予防になるのがエストロゲンを薬で補充するホルモン補充療法だ。

「その効果は高く、ホルモン補充療法の2カ月後にはホットフラッシュに悩む人の8~9割が改善したとのデータもあります。ホルモン補充療法をしなければ確実に骨量は減りますが、逆に補充すれば確実に増え、骨粗しょう症予防になる。悪玉コレステロールが減り、善玉コレステロールが増えることも研究で確認されています」

 ただし、デメリットも指摘されてきた。特に議論に上がるのが「主に下肢や肺の血管に血の塊ができ血管が詰まる静脈血栓塞栓症」「乳がん」「動脈硬化」のリスクだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    巨人入り若林楽人「4番気取り」なら新天地でも“塩漬け”不可避…打撃に求められる意識改革

    巨人入り若林楽人「4番気取り」なら新天地でも“塩漬け”不可避…打撃に求められる意識改革

  2. 2
    大谷翔平を激怒させたフジテレビと日本テレビ…もっと問題なのは、情けない関係修復の仕方だ

    大谷翔平を激怒させたフジテレビと日本テレビ…もっと問題なのは、情けない関係修復の仕方だ

  3. 3
    大谷への「アジア人差別感情」は球宴ファン投票にも表れ…問題の根は深く心配な今後

    大谷への「アジア人差別感情」は球宴ファン投票にも表れ…問題の根は深く心配な今後

  4. 4
    3選狙う小池都知事は情勢調査「一歩リード」も圧勝遠のき焦り…街頭演説も聴衆スカスカ

    3選狙う小池都知事は情勢調査「一歩リード」も圧勝遠のき焦り…街頭演説も聴衆スカスカ

  5. 5
    マイナンバー「1兆円利権」山分け 制度設計7社と天下り官僚

    マイナンバー「1兆円利権」山分け 制度設計7社と天下り官僚会員限定記事

  1. 6
    巨人が「同ポジション」緊急トレードで企む真の狙い…松原を西武に放出、若林を獲得

    巨人が「同ポジション」緊急トレードで企む真の狙い…松原を西武に放出、若林を獲得

  2. 7
    高橋一生「ブラック・ジャック」高視聴率も続編困難か…永尾柚乃“完璧ピノコ”再現に年齢の壁

    高橋一生「ブラック・ジャック」高視聴率も続編困難か…永尾柚乃“完璧ピノコ”再現に年齢の壁

  3. 8
    小池知事は都知事選TV討論すべて拒絶…蓮舫氏が街頭演説で暴露し「逃げないで」と訴え

    小池知事は都知事選TV討論すべて拒絶…蓮舫氏が街頭演説で暴露し「逃げないで」と訴え

  4. 9
    永尾柚乃はもはや子役にあらず …すでに「助演女優レベル」の納得エピソード

    永尾柚乃はもはや子役にあらず …すでに「助演女優レベル」の納得エピソード

  5. 10
    高橋一生「ブラック・ジャック」の不安材料? ドクター・キリコ=石橋静河にやはり疑問の声

    高橋一生「ブラック・ジャック」の不安材料? ドクター・キリコ=石橋静河にやはり疑問の声